事業内容

当財団が実施する事業について

かつて明治時代の日本軍で流行していた脚気の原因について、高木兼寛先生が白米食に注目して麦飯による兵食改革を実施し、脚気新患者数、発生率、および死亡数を劇的に低下させることに成功しました。しかしながらその実証結果について、当時の我が国に於ける西洋医学的根拠が脆弱だったため、麦飯の効能について社会へ広く公知することができませんでした。 ところが、その後のビタミンの発見などによって、脚気と食事の関係に着目した高木先生の業績に対する評価は欧米において極めて高く、ビタミン、栄養学に関する著名な書物の多くで、高木先生の業績が詳しく紹介されるようになっています。

当財団においてはこのように健康に良い、疾患を予防するということが実証的にわかっているものの、その医学的根拠の脆弱性から広い世の中に埋もれてしまっている農水産物由来の食品について、その効果・効能について医学的根拠となる研究を実施・支援し、その結果を広く公知することによって、医食同源の考えに基づく食生活の改善を促進することによって、食を通じた人類の心身の健全な発達や健康の維持に寄与すること、並びに生活習慣病の蔓延による我が国の医療費増大の抑制に、社会実装の実現によって貢献することを事業の目的としています。